Lachesis(Lach.)/ブッシュマスターを日本風に解説

このレメディは毒蛇ブッシュマスターのレメディ。

ヘビと言えば 皆さん何を想像するだろう?ニョロニョロした恐ろしいヘビも首をつかまれると身動きがとれなくなるように、レメディLach.も「首回り」を締められる事をひどく嫌う。ハイネックの服などまっぴらごめんなのがこのレメディ。

またヘビは「2枚舌」で有名だが、Lach.のレメディもとても話し好きで、口がうまい。どんな話もこの人にかかると色彩豊かな面白い話へと変化してしまうのだ。

そしてヘビは餌をゴクリと丸のみするが、その時の喉の様子はいかにも辛そうであるが、レメディLach.も嚥下に問題がある。

 また全ては「抑圧」から悪化するのが大きなキーである。押さえつけられる事で悪化するのだ。これは精神的にも肉体的にも当てはまり、抑圧とはつまり「出口を塞がれた」る事を意味する。

話したいのに話せない、

月経がもうすぐありそうだけど まだ来ない、

体の回りをきつく締められて圧迫感がある、

これらはLach.にとっては全て抑圧に当たる(つまりこれら全てで悪化する)。

そしてこの抑圧からの解放で Lach.は好転する。

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さて、このようにヘビの生態からレメディを考察する事をホメオパシー界に持ち込んだ人がいるのですが、日本ではその人が誰なのかあまり知りません。(その人自体は有名なのに!!) ついでに付記すると、クレオパトラは蛇に噛まれて亡くなりました。そしてクレオパトラという人物を調べてみると、実に興味深いほどLach.的です。

 


Pulsatilla(Puls.)/セイヨウオキナグサを日本風に解説

この花は群生する修正がある紫色の可愛い花である。けれどまた 根っこが四方に伸びている強い花である。

風が吹くとソヨソヨとたなびき、群生している事で自分らしさを保っている。

また強い根に充分な水を貯え、厳しい環境の中でも生き延びる。

これがそのままレメディ像である。

 

つまり、見た目は柔らかく、いかにも人に合わせているようなのに、そうする事で実際は身を守っているのである。曲げられない強い自分があるからこそ、「聞いているフリ」をするのだ。また右からの風が来ると右へ、左からの風には左へとしなって見せる。「今泣いたカラスがもう笑った」というのがPuls.の典型である。そして群生する花のように人と触れあう事が好きで、辛いときも人から慰められると好転する。

またこのレメディの人は喉が渇かず、なんだか水っぽい感じがする。

そしてこの花が風にそよぐように、Puls.の人も外気を欲する。

子供にもよく使うポリクレストレメディ。


Aconite(Acon.)/トリカブトを日本風に解説

トリカブトとは猛毒中の言わずと知れた猛毒である。

このレメディは「突然の非常な驚き」「死をも考えるような恐ろしい体験」と関係がある。とにかく「突然」「激しいエネルギーが襲ってきた時」の恐怖体験、またその恐怖体験にいつまでも苛まれている時にも使えるレメディである。

また寒さにさらされた後に症状が発症した時にも使えるレメディとなる。

「あっと思ったらAconite」

という標語を聞いたことがあるが、とにかく「突然の激しい力」と関係がある。

 

※本当にこれで使えるのか??疑問はRoger Morrison(ロジャー・モリソン)の急性症状講義をお楽しみに。


Nat-m./塩化ナトリウムを日本風に解説

海の塩からとれたこのレメディは母親との問題が関係している。また「塩漬け」は、何かを長期保存する時のためのものである。そしてこのレメディNat-m.が長期保存しているのは「悲しみ」である。

過去の離別、失恋などを、心の奥深くにしまい込んで保存し、その周りには高い堤防を築いている。決して他者の侵入を許さない高い堤防である。しかし、この堤防が崩れる時がある。それはアルコールが入った時だ。Nat-m.は人から慰められれば一層悪化を示し、容易に人に心を許さないのに、アルコールが入ると壁が下がる。

また海が太陽と関係するように、Nat-m.の悪化も太陽が関係し、太陽が上昇する午前10時くらいに悪化する。塩を非常に渇望。

非常に知性的・理性的であるが、だからこそ感情的には未熟とされるレメディ。

 

※ジョナサン・ショアの講義で出た「過去の悲しみを引きずる人ってたくさんいますよね?」という質問に、ジョナサンは見事に答えました。この質問に答えられる日本人ホメオパスは何人いるのでしょう。

Ignatia/イグナシア を日本風に解説

「理想と現実が食い違っている人へのレメディ」

「イメージはイライラして口元がぴくぴくしているヒステリーな女性」

「葬式レメディ」(葬式の時に必要なレメディだから)

「急性の悲しみにはIgnatia、慢性の悲しみにはNat-m.」

こういう言われて・・・

「え?悲しみに急性と慢性があるの?」

と思ったら

「そうそう、クライアントさんが 話をしながら身を乗り出してきたり、泣き出したら ”エネルギーがのってる”って感じで、これは急性。なんだかまだその人の中の近い所にある感じ。そうじゃなかった悲しみが遠い所にある感じだからNat-m. 」

との説明。

ふーむ。

「理想・理想と言ってる人はとるべきレメディ」

ふーむ、理想を掲げる事が病んでるということ??


日本ではこんなIgnatia講義が色々な所で聞かれる事だろう。

でも、もしこんな人にIgnatiaが必要なら、人間生きてるうちに1度は必要になるんじゃないだろうか? レメディってそんな風に使うんだ~。


*上記日本的な説明、これ間違いです。

ホメオパシーはそんな事で安直に処方してはいけません。



Carc./カシノシン(乳がんから作ったレメディ)日本風解説

癌からレメディを作るなんてびっくりですよね。

それを希釈浸透して飲んでしまおうなんて!

癌という病気は一体いつごろから こんなに多くの人がかかるようになったんでしょうか。

歴史的には昔からあったのでしょうけれど、注目されるようになったのは産業革命以降のようです。 そう、チャップリンの「モダンタイムス」のように、自分のペースで働けなくなって、何かに追われるようになってからですね。

癌の人のイメージも、そういうところないですか?

完璧主義で一生懸命仕事して、気が付いたら癌になってた、というか。自分の好きな事して遊んでた人じゃなくて、ちゃんとしてる人というか。

このレメディもそういう人です。

どこに何をしまっているかきちんと管理出来ていて、自分で何かを背負ってしまうような人。つまり、「日本人みなさんに必要なレメディ」と言う感じですね。それで、すごくちゃんとしてるのに、心の中は嵐だから、このレメディの人は台風が来るのを喜ぶんですよ。

それからチョコレートが大好きです。いつも冷蔵庫にチョコレート入れている人いませんか?あと意外にロマンチストで暗い部屋にキャンドル、とか置いて楽しんだりしますよ。

 

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これって癌から作ったレメディですよね。

「全員とってみたら?」

って危険すぎます。ダメです。こんな風に簡単にレメディを理解しようとしちゃいけません。

Calc.(calcarea carbonica)/カルク・日本風に解説

このレメディは牡蠣の身と殻の間から作ったんです。

カキってどんな感じですか?

白くてぽちゃっとしてますよね。このレメディの人もそんな見た目です。

牡蠣は殻をちょっと開けて、その中から外を見ますが、このレメディが必要な人も それと同じで怖がりで、ちょっとだけ殻を開けて外を見ます。例えばCalc.の人は泥棒が怖いんです。それから堅実でコツコツしています。

海の底にいるレメディなので、基本は寒がりです。じとっとしてて、寒がりです。それで汗の臭いが酸っぱいんです。

それから牡蠣は何かにくっついていますけど、このレメディの子も親にひっついています。

骨形成が重要な時期にある子供のレメディとしては代表的で、生まれたばかりの子供には全員このレメディ使う可能性があります。


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全ての子どもにCalc.を、という言葉は、ヴィソルカスが使ったもので、これが世界的に流れているようですが、ヴィソルカスはそんな風に「誰にでも無条件に瓶ごと投与しなさい」とは言っていませんし、ジョナサン・ショアはこれに対しても、きちんと説明をしています。

日本で講義受けてると、「とりあえず全てのポリクレストレメディを1度とっておけば良いことありそう」と思いそうですが、サミュエル・ハーネマンが1つのレメディのプルービングにどれだけ注意を払って行っていたかロジャー・モリソンが教えてくれた今、家庭内ではレメディをほとんど使わなくなりました。

Arn(Arnica)/アルニカを日本風に解説

旅行に行くのにレメディが1つしか持っていけない、としたら間違いなくこのレメディを持っていきます。このレメディは

「いつもと違った事」

が起きたら使います。

例えば長距離ドライブで疲れそうだなぁと思ったら、まずArn.を先にとっておくんです。代表的な「いつもと違う事」は「ケガ」です。

「ケガにはアルニカ」ですから、覚えておいて下さい。

「え?レメディってその人の心と関係ある事に使うんじゃなくて、ケガとかにも使うんですか?」

ケガとその人の人格って関係ないように見えます?

いつもよそ見している人はケガします。大体 ケガって 我が怪しいと書くんですから。


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「いつもと違う事」

って、逆に「毎日いつも同じ」な事はないですよね。どこで その「いつもと違う感じ」を分けるんでしょうか。

アルニカの使い方、完全に間違ってますよ~

あっ!一部あってるところもあります。ロジャー・モリソンも大きな手術の前にArn.をとっておく ということは薦めていますが、ただし、やっぱり条件をつけています。

Staph.(staphisagria)を日本風に解説

「侵入のレメディ」「屈辱のレメディ」です。

このレメディの人は、「何かに侵入された」ことから始まります。例えば人から何かを言われた、虐待された、そんな人です。

人から何かをされても何も言えません。抵抗しないんです。

虐待も同じです。だから過去に親から虐待された人にも使います。

配偶者からのDVを受けた人にも使います。とにかく侵入されてる人です。

でもこのレメディの人は とても高貴な一面があるので、反抗もしないし、こちらから食って掛からないんです。このStaph.はデルフィニウム属のヒエンソウという紫色の花ですが、見た目も本当に高貴です。

それから侵入されると言いましたが、身体的には「出口と入り口」に関係があります。歯も悪いです。それから泌尿器にも関係があります。膀胱炎です。


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何かされてもされるがまま、、、レメディ像ってそんなに四角四面でしょうか。

1人の人間は様々なストレスに対して形を変えて対応もしていきます。


Argentum Nitricum(Arg-n.)/硝酸銀 日本風解説

このレメディは硝酸銀から作られています。

銀というのは鏡を作る時の原料で、そこには何か「広がり」みたいなものがあります。想像をかきたてる何かというものが含まれている感じがしますね。

Arg-n.に特徴的な恐怖は

「ビルを見上げて、そのビルが自分に倒れかかってくるんじゃないか」

「道角から何かが飛び出てくるんじゃないか」

というような突飛な妄想的なものです。

それから、Arg-n.はアーティストによく使われるレメディで、歌手の声が突然でなくなった時などで考えます。

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日本の講義は「アーティストで声が出なければ皆Arg-n.」くらいの気持ちで受け止めざるを得ないほど断定的なものでした。けれど、ロジャー・モリソンやジョナサン・ショアの講義を受けるうちに、その考えがいかに浅はかが分かりました。

日本で他に教えられるキーワードといえば「甘い物が好き」というぐらいでしょうが、これだけでは各種ケースには全然対応できません。というか、危険な誤処方を誘導する説明です。ホメオパシーの古典を全て読破した本当のホメオパス・ナンシー・ヘリックの講義でホメオパシーを学びたい方は ホメオパシー国際交流協会サイトもご参考下さい。

Coff.(Coffea cruda)/コーヒー 日本風解説

コーヒーって飲むとどうなりますか?

眠れなくなりますよね。だからコーヒーは神経的に興奮して眠れなくなっている人に使います。

何かがパーッと吹き上がった感じというか。


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以上。日本で○○十万払った学校の講義ではコレしか覚えていません。